宗像竜子
わたしがよび、はこぶもの。
それはあなたを 「しあわせ」 にするのでしょうか。
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あるひ、「あなたたち」はわたしのまえからいなくなりました。
きがつくとそこは「とりかご」のなか。
どこにもゆけないかわりに、いろんなものがあたえられたけれど。
きれいないしも、きれいなはなも。
あなたたちがくれたものにはかなわなかった。
もう、きっとあなたたちはどこにもいないのでしょう。
わたしがよび、はこぶものはあなたたちを 「ふこう」 にしたのでしょう。
だからきっと、これはむくい。
ひとでないわたしは、ひとのようにかなしむこともできないから。
そらからみずがふってきたひに、そこにむかってうたいます。
みずはわたしのからだをぬらし。
かおをつたわって。
それはきっと、ひとの「なみだ」のようにみえることでしょう。
いつかわたしがきえてなくなるそのひまで、「あなたたち」のためにうたいます。
だからどうか、かみさま。
わたしに「ふこう」をください。
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あるひ、わたしのまえに「あなた」はやってきました。
「あなたたち」とはちがうぬくもり。
「あなたたち」とおなじようでちがう、えがお。
わたしがよび、はこぶもの。
それはまた、「あなた」までも「ふこう」にするのでしょうか。
それとも、こんどこそ「こうふく」にしてくれるのでしょうか。
ひとでないわたしは、それしかできない。
けれど「あなた」はそれを 「いらない」 という。
わたしはどうすればいいのでしょう。
「あなた」がくれたものに、どうしたらむくいることができるのでしょう。
きょうも「とりかご」のなか。
「あなた」のおとずれをまちながら、かみさまにいのる。
どうか、かみさま。
「あなた」に「しあわせ」をください。
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『青い鳥』という中篇(予定)の、『鳥』視点の小話。
中盤までは書けているのですが、ラストを二通り考えていて、どっちにするか未だに決まらないのでいつ公開出来るのかさっぱりなんですが、この子は個人的に気に入っているのでつい絵を描いてしまう(・・`)
こんばんはー!
ちょっと倒れていて返信が遅くなってすみません><
宗像、金子みすゞさんの詩に出会って以来、ずっとリスペクトしてるのでこういう詩もどきには影響が出てるかもです(笑)
わらべうたは難しそうですねー;
童話なんかでもそうですけど、出来るだけ平易な表現でいろいろ詰め込まないとなりませんしね><
小説と違って言葉遊びが出来るのは楽しいのですが(´w`*)